出生前診断
妊娠中期に胎児が先天性の染色体異常などの疾患を持つ可能性を判定する「母体血清マーカー検査」を紹介されました。
これは、採血して特定の成分から疾患の可能性を出すもの。可能性ですので、非確定です。
確率が高く出ると、羊水検査に進むかどうかというものです。
この時期(8年くらい前の2013年)、ちょうど「新型出生前診断(NIPT)」という採血でかなりの高い精度で先天性の染色体異常などの可能性を判定する検査がメディアでとりあげられ、すごく気になっていました。
近所で新型出生前診断ができるところはなく、通院していたクリニックでも「母体血清マーカー検査」のみでしたので、まずはこの検査を受けることに。
検査結果
検査結果は、確率的に67分の1。でもあくまで確率であって非確定です。
先生からは、67回出産して1人の確率。あくまで確率であることの説明を受け、羊水検査に進むかどうか聞かれました。
二桁という確率に愕然としながらも、年齢的に出て当然の確率だと納得。
先生は、羊水検査に肯定的ではなく、「じゃあもし検査をして異常が見つかったからってどうするんですか?」と。どうするって。。。
この先の検査は?
羊水検査には、流産のリスクもあるためそれなら「新型出生前診断(NIPT)」を受けてみたいなと。
色々調べましたが、メディアでとりあえげられたばかりで、まだこの検査をできる病院が日本で数件で予約が殺到。しかも国内で検査解析がまだできずにアメリカに空輸しての検査解析で時間もかかる。
現実的な選択として、「羊水検査」を受けるかどうかになりました。
受けることより、結果がわかったあとどうするか
私は臨月まで仕事をしていましたので、日々障害を持った方たちと接していました。
10代の特別支援学校を卒業したばかりの方たちは、とても可愛くて大好き。なのに仕事が終わると、急に「出生前診断」をどうするか考えなければならない。
可愛いと仕事で思っているのに、自分の子だったら困る?
それは、彼女彼らに対して失礼ではないか。
親なら健康な子に生まれて欲しいと思うことはおかしいことじゃない。
羊水検査でもし子供を失うことになったら。
タイムリミットの週数までずっと悩み続けました。
出した答えは
結果、答えは出せずにタイムアウト。
羊水検査は受けませんでした。
不思議ですが、妊娠8ヶ月を過ぎて、お腹がとても大きく痛いくらいの胎動を感じるようになってからは、もうどちらでも良い。生まれてくれればと愛おしくてたまらなくなっていました。
もし、障害を持った子供が生まれたら色々な人の協力を得て育てていく。
もし健康な子供が生まれたら、私が仕事で障害を持ったお子さんがいるお母さんたちが安心して暮らせるように働く。
この答えが見えてた時に、迷いなく出産に臨めました。
どちらの答えもある
本当に難しい判断です。
技術が進み、心が追い付いて行っていない時代のような。
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