祖父の孫への愛情
私の父は仕事人間で、高度経済成長期に休みなく働いた世代のサラリーマンでした。
私が起きる前に出勤し、寝た後帰ってくる。単身赴任の期間も長く、一緒に暮らした思い出はほとんどありません。
なので、父がどんな人間なのか知る機会も無く私は大人になり独立して疎遠になっていました。
父には私を含め3人の子供がいて、それぞれ独立して家庭を築いています。
しかし、どの子供も小さい頃一緒にいなかったためか、実家に帰る習慣というか親と一緒に居る習慣が無いので、嫌いでも憎しみ合っているわけでもなく自分の家庭や自分の仕事に目を向けているので、知らず知らず実家と疎遠になっています。
私も息子が生まれるまで年々実家に帰る回数が減り、30代はほとんど帰った記憶がありません。
息子が生まれてからは息子が「じいじ。じいじ。」ととても懐いていて、遠方に住んでおり、コロナが騒がれてから会えずにいますが、LINEでビデオ通話したり、息子が描いた絵を送ったりして交流を深めています。
じいじからの贈り物
先日夏休みの宿題をせず、勉強しないですごしたため学力が低下してしまい、私に叱られた直後に、じいじから荷物が届きました。
中には手紙が入っていて、「あなたの地道な努力はいつか大きく変身します。ばあばと応援していますよ。」と。
息子の大好きな、梨やシャインマスカットなど大きな段ボールにギッシリ。
息子 「この梨は、この世にひとつの尊いもの。じいじの愛がつまった梨だからね。」
と喜んで食べていました。
送ってくれた梨は、市場に出回らない直売所のみの販売で朝から並んで即完売してしまうので幻の梨と地元では呼ばれている梨。
なんだか、80歳過ぎた父が孫のために朝から並んで重い梨を何個も持って帰り、輸送中に傷つかないよう1つ1つ梨を緩衝材で包んで送ってくれたことを思うと感慨深い。
お礼の電話
ビデオ通話で息子がお礼を言い、
息子 「重たいのに大変だったでしょう?」
じいじ 「全然大丈夫だよ。じいじは、頑張っているのを応援するしかできないから。いつも頑張って偉いね。偉いね~。」
とても優しい声で言われ、息子涙目。
夏休み自分が頑張らなかったことは自分が一番良く分かっているようで、それを知らず応援してくれるじいじの優しさ。
電話切ったあと号泣。何もできない自分が悔しいと。
私は、自分が子供の時にこんな言葉かけられたことが無かったけど、こんなに優しい一面がある父だったんだと知り、泣けてきた。
なんだか夏休みの宿題問題で私が息子を叱って奮起させようとしていたけど、じいじの優しい言葉の方が息子のカンフル剤となったようです。
ありがとうお父さん。
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